Tiffany Godoy

Head of Editorial Content at Vogue Japan

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Articles

Snow Manのラウールとモデルの川崎萌菜がが登場したカバー撮影の舞台裏──2025年5月号、エディターズレター

2 weeks ago | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

常に質の高いファッションがあれば、展覧会が開かれるのはもはや自然の成り行きです。前回のファッションシーズンにパリを訪れた私は、メトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートを率いる超敏腕キュレーター、アンドリュー・ボルトンと話をする機会がありました。彼は素晴らしいアイデアやコレクションに出合うと、自身の“保存欲”に火がつき、ファイリングする癖があると教えてくれました。こうして彼の手もとに集められるのは、もはやトレンドを超越し、時が過ぎても色あせない宝となっているピースの数々。実はこの会話をヒントとして生まれたのが、このサステナビリティ特集号です。テーマに掲げた「フューチャー・ヴィンテージ」は、慈しまれ、賞賛され、次の世代に受け継がれるべき珠玉のファッションアイテムを指す言葉です。...
現代を生きる女性の本質を一冊に詰め込んで──『VOGUE JAPAN』2025年4月号、エディターズレター

1 month ago | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

フィメール・リーダーズ──確かに今月号のタイトルはダイレクトです。でも、現代を生きる女性の本質をこれほど的確に捉える言葉がほかにあるでしょうか？毎年3月8日の国際女性デー（率直に言えば「毎日が女性を祝福する日なのでは？」という思いもありますが）と同時期にお送りするこの号で、私たちは今日の世界を形づくる、ダイナミックな力にスポットライトを当てました。私が今月号のカバーを飾るアメリア・グレイに最初に会ったのは、2年前のこと。パリ・ファッションウィーク中のディナーの席でした。当時は彼女がいわゆる「ネポベイビー（二世セレブ）」で、インスタグラムでフォロワー100万人を誇っていることも知りませんでした──アメリアは、アメリカで人気のリアリティショー「The Real Housewives of Beverly...
TWICE MINAから学んだこと──『VOGUE JAPAN』2025年3月号、エディターズレター

2 months ago | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

パリ・ファッションウィーク終盤の昨年10月、ヴォーグのグローバル・エディトリアル・ミーティングが開かれました。世界各国のエディトリアル・ヘッドが一堂に会し、今シーズン、さらにその先の未来について考えるこの集まりで持ち上がったテーマの一つが「ファッションの民主化」でした。まさに今、トップレベルのデザイナーが、メインストリーム（ファストファッション）のブランドで主要なポジションを務める動きが起きています。私たちがこよなく愛するベーシックアイテムが、真にスペシャルなものとして再定義されつつあるのです。何かとせわしない今の世界では、ファッションの必須アイテムへのニーズは、かつてなく高まっています。家庭や職場で、複数の大切な役割を果たしながら、ワードローブについても賢くお金を使いたいと考える私たちが選ぶのは、機能性とファッション感度の両方が高いピース。ノームコアがいまだに健在で、強く求められているのも、それゆえでしょう。ギャップの新たなクリエイティブ・ディレクターを見るだけでも、...
春夏シーズンのスタイル攻略から、2025年上半期の運勢チェックまでをこの一冊で！ ──『VOGUE JAPAN』2025年2月号、エディターズレター

Dec 27, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

2024年に別れを告げた私たちは、ヴォーグジャパンの創刊 25周年という輝かしい節目を経て2025 年に踏み出します！読者の皆さんにとって、この2月号が新しい年に意気揚々と飛び込んでいく出発点になってほしい──そんな思いから、誌面にあふれんばかりの活気を詰め込みました。究極の職人魂が息づくオートクチュールから、アートの域に達したエキセントリックなデザインまで、このシーズンのスタイルを網羅。都会のステージで万華鏡のように多彩なスタイルを披露してくれるのは、ファッション界屈指のアイコンの面々です。都市がランウェイに早変わりし、スタイルの無限の可能性が花開く世界に、私たちも恐れることなく飛び込んでいきます。これこそ誰も想像したことがなかった、「リアル」なファッションです！今月号の表紙を飾るスターは、モデルのルル・テニー。ランウェイにセンセーションを巻き起こしているルルが、ニューヨークのコンクリートジャングルを闊歩します（p.128）。その姿は天使のように愛らしく、同時にはつらつとした勢いに満ちています。...
All The Winners From The Vogue Living Design Awards 2024

Dec 3, 2024 | voguehk.com | William Lim |Ciara Byrne |Tiffany Godoy |Jia Rangani

At The Library, on the 39th floor of the Island Shangri-La, Hong Kong, design banter amongst our winners filled the air along with tiered snacks and a free-flow of cocktails. Vogue Living was honoured to recognise the achievements of creative minds who have paved the way to evolving interior design, hospitality concepts, arts & culture, automobile design and urban planning with 20 distinguished award categories.
究極のカメレオン、小松奈々の魅力に迫る！── 『VOGUE JAPAN』2025年1月号、エディターズレター

Dec 1, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

小松菜奈さんは究極のカメレオンです。編集部でも近ごろ話題になっていたのですが、以前なら、人生の大きな節目が来ると、人は見た目や態度をがらりと変えるのが当たり前でした。でも今を生きる人々は違います。現代人にとって、アイデンティティとはすなわち、新しいレイヤーを加えていくこと。新たに得たものを積み重ね、自らの可能性を拡大しています。その結果、かつてないほど多くの役割を持つようになった私たちにとって、人生はもはや、白と黒というようにはっきり分かれるものではないのです。そして今月号のカバーストーリーでは、小松菜奈さんがパリを舞台に、まるで映画のシーンから抜け出てきたかのような姿を見せています（p.64）。個性と実力を兼ね備えた俳優、モデルであり、またシャネルのミューズでもある菜奈さんですが、2024年は一人の女性として新たなステージへと進みました。本誌のファッション・ディレクター、亀岡エミの表現を借りるなら、“スーパーカメレオン”なのです！...
グローバルスターBTS JINが登場！── 『VOGUE JAPAN』2024年12月号、エディターズレター

Oct 31, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

未来はどのような姿を見せているだろう？──Y2Kに向けた興奮のただなかにヴォーグジャパン創刊号が発売された1999年の秋、これは誰もが抱いている疑問だったはずです。それから時代は過ぎ2024年10月、今月号の表紙を飾ったBTSのJINは、創刊25周年という記念すべきアニバーサリーにふさわしい存在です。アジアン・ビューティーを象徴する存在の一人として、JINは世界中からの称賛をほしいままにしています。兵役を終え、再び自由に自分を表現する喜びにあふれるその姿は、これまで以上に輝いて見えます。独占撮影の機会を得て、私たちが捉えたのは、JINが人生のささやかだけど大切な喜びを感じる瞬間です。太陽の光を浴び、グッチ（GUCCI）をまとって庭をそぞろ歩いたかと思うと、サカイ（SACAI）をさらりと着こなし、バブルガムを膨らませる無邪気な顔を見せてくれます（p.56）。JINのような男性がヴォーグの表紙を飾るとき、爽快なまでにフルイドで多様なファッションは、これまで以上に素敵な一面を現します。...
LISAが表紙にカムバック！── 『VOGUE JAPAN』2024年10月号、エディターズレター

Sep 14, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

LISAといえば、ファーストネームだけで世界に通用する、真のスターの一人です。先日リリースされたソロ・シングル「ROCKSTAR」でも新記録を次々と樹立しているのはご存じの通り。このシングルはまた、彼女が立ち上げたマネジメント会社「LLOUD CO.」のもとで最初にリリースされた楽曲でもあります。いつも私たちに衝撃を与えてくれるLISAですが、今回はBLACKPINKのデビュー8周年という記念すべきタイミングで、『VOGUE JAPAN』の表紙にカムバックしてくれました。世論の流れを変え、私たちを動かし、力を与えてくれるアートの力は「ソフト・パワー」と呼ばれます。LISAの場合は、若き女性アーティストとしてアジア人女性のイメージを塗り替え、さらに生まれ故郷のタイを一躍、エンターテインメント界の注目エリアへと押し上げました。ひっきりなしに入ってくる新しいデータからも、彼女が世界でも有数のパワーを持つ女性であることが裏付けられています。彼女が20代にして、カルチャーのあらゆるジャンルを極めた存在になると、誰が予想できたでしょうか？...
夏の終わりの足音を聞きながら思うこと── 『VOGUE JAPAN』2024年9月号、エディターズレター

Jul 31, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

読者のみなさんの中には、今、このページをビーチで読んでいるラッキーな方もいらっしゃるのではないでしょうか。今月号で二度目の表紙登場を果たしてくれたモデル、ユミ・ヌーを撮影した沖縄のどこかとか？今はちょうど、ゆっくりとではありますが夏の終わりが近づき始め、そろそろ秋が気になるタイミングでしょう。そう、折り返し地点に来たところです。一年の中でもこの時期にさしかかると、私はいつも未来に思いを馳せます。でもこうしたとき、私はなぜかかつてアメリカン・ヴォーグの編集長を務めたダイアナ・ヴリーランドのことを考えてしまうのです。彼女は社会を大いに揺さぶったカルチャーの変化、若者の反乱を敏感に察知し、1965年に「ユース（若者）」と「アースクエイク（地震）」という単語を合わせた「ユースクエイク」という新語を提唱しました。私が思うモダン・バージョンの「ユースクエイク」では、ムーブメントの中心は若者だけにとどまりません。大切なのは年齢だけでなく、若々しいスピリット、価値観なのです。私たちの「ユースクエイク」探求のトップを飾るのは「VOGUE...
平野紫耀、表紙撮影の舞台裏── 『VOGUE JAPAN』2024年8月号、エディターズレター

Jun 28, 2024 | vogue.co.jp | Tiffany Godoy

平野紫耀さんとの出会いは、驚きの連続でした！そのスタジオの面している路地はとても狭く、「とても車では入れない」とドライバーに告げられました。スタジオに歩いて向かっていると、スピードを落として走行していた黒い車が、私の背後で止まります。実はこの車も、私と同じところを目指していたのです。車から飛び降りてきたのは、金髪と笑顔がまぶしい、平野紫耀さんでした。「ハーイ！」と気さくに声をかけてくれたこの日本のゴールデンボーイに、私もすぐに挨拶を返しました。車も通れない、なかなかユニークな場に居合わせたことを笑い合うと、私たちは開拓時代のアメリカに繰り出しました──そう、今月号の表紙撮影は「ワイルドな西部」が舞台なのです（p.40）。...